米雇用統計を控えてドル円が133円台まで一時下落=ロンドン為替概況

米雇用統計を控えてドル円が133円台まで一時下落=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ドル円が大きく値を下げている。東京市場では135円手前で揉み合っていたが、ロンドン朝方に135円台割れとなると動意付いた。テクニカルポイントとして注目される200日線が134.50付近に位置しており、この水準を下回ると下げが加速。一時133.63近辺まで安値を広げた。8月16日以来の安値水準となった。米雇用統計発表を前に、ポジション調整の動きが強まった格好だ。円相場主導の展開となり、クロス円も総じて円高方向に振れた。ユーロ円は140円台後半、ポンド円は164円手前まで下落した。米債利回りの上昇が一服し、ドル相場はややドル安の動きをみせたが、ユーロドルは1.05台半ば、ポンドドルは1.32手前までの小動き。いずれも前日からのドル安水準を踏襲している。10月ユーロ圏生産者物価指数は前月比-2.9%、前年比+30.8%と前回および市場予想を下回ったが、特段の反応はみられず。事前にユーロ売り・ポンド買いの動きが入っていたが、足元ではその動きも落ち着いている。円相場以外は米雇用統計待ちで様子見となっている。

 ドル円は134円付近での取引。東京市場では135円台前半での推移が中心となり、135円付近でサポートされていた。しかし、ロンドン朝方に135円台割れとなると一気に下落。200日線134.50近辺を割り込むと下げが加速して一時133.63近辺まで下落した。その後の戻りは134円台前半までと限定的。特段の円買い材料は見当たらず、米雇用統計を控えた調整主導の展開になっている。

 ユーロドルは1.05台前半での取引。1.0505から1.0545までのレンジにとどまっている。前日からのドル安推移が続いている。ユーロ円はドル円とともに下落。142円台割れから一時140.77近辺まで安値を広げた。対ポンドではユーロ売りが優勢だった。ユーロ圏生産者物価指数が前回から伸び鈍化となったが、特段の反応は見られず。

 ポンドドルは1.22台後半での取引。1.22台半ばを上回ると高値を1.2298近辺に伸ばした。しかし、前日NY高値には届かず、その後は1.22台後半で落ち着いた値動きとなっている。ポンド円は165円台割れから一時164.05近辺まで下落したが、ドル円やユーロ円ほどは下げず、164円台半ば付近に下げ渋り。ユーロポンドは0.86台乗せでは売りが強まり、0.8573近辺まで反落した。米雇用統計待ちでポンド固有の値動きはみられなかった。

minkabu PRESS編集部 松木秀明