ドル円は131円を挟んでの推移=東京為替概況

ドル円は131円を挟んでの推移=東京為替概況

 昨日の海外市場でパウエル米FRB議長の発言を受けたドル売りが進み、130円台半ば割れを付けたドル円。131円台を回復して東京朝を迎えると、朝はいったん円買いの動きが優勢となった。議長発言は先週のFOMC後の会見に沿ったものであったが、先週金曜日の米雇用統計の驚異的な強さを受けて、ある程度のタカ派的な修正があるのではという期待を持っていた市場は、ドル売りで反応した形。東京朝もその流れを受けて130円72銭前後までドル安が進む場面が見られた。
 もっとも、すぐに切り返し、逆に131円38銭まで上昇。パウエル議長の発言はFOMC後から特に変わっておらず、5月までの利上げを示唆するものであって、ドル買いの流れは変わらずとの見方が広がった。また、財務相や官房副長官がまだ決まっていないと否定したとはいえ、雨宮副総裁が新総裁に就任するとの見方が依然強い中で、円売りが入りやすい地合いにもなっていた。

 高値を付けた後はいったん動きが落ち着いた。ドル円は131円ちょうど近くまで調整されている。

 ユーロドルは朝からかなり狭いレンジで膠着。1.07台前半の12ポイントレンジとなっている。昨日の海外市場では一時1.06台を付けたが、議長発言後に1.07台後半へ急騰。直ぐに1.07台前半を付ける動きとなった。上値でのユーロ売りの意欲が強いが、昨日1.06台をいったん試して一服感が出ており、再び下を試すだけの勢いは見られず。

 ユーロドルが膠着する分、ユーロ円はドル円に準じた動き、朝の円高進行で140円29円を付けた後、一気の円売りに140円90銭台まで。その後調整が入っている。

MINKABU PRESS 山岡和雅