方向性に欠ける取引、ドル円は137円挟む上下動=ロンドン為替概況

方向性に欠ける取引、ドル円は137円挟む上下動=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、方向性に欠ける取引が続いている。ドル円は137円を挟む上下動に終始している。東京市場で136.25近辺から137.24近辺まで約1円上昇したあとは、ロンドン序盤にかけて上値重く推移。136.50台では下げ止まるも、上昇も137円台乗せでは売りが入っている。米10年債利回りは3.44-3.46%付近での揉み合いと動意薄。欧州株が小安い一方で、米株先物は前日終値付近での小動き。ユーロドルはロンドン朝方につけた1.0531近辺を高値に1.0490近辺までのレンジで推移。ポンドドルは序盤に1.2215近辺まで買われた後は1.2155近辺に下押しと上値が重い。きょうはユーロ買い・ポンド売りのフローが入っており、前日NY市場での下げを戻している。ユーロ円は143円台後半から144円付近での推移。ポンド円は167円台乗せでは売りが入り、166円台半ばへと軟化。ただ、いずれも前日からのレンジ内での取引にとどまっている。中国や香港のコロナ措置に追加緩和の動きがみられた。ロシアはウクライナで失った併合地域の奪還を目指すと表明。ただ、いずれの好悪材料にも特段の反応はみられなかった。

 ドル円は136円台後半での取引。東京午後の137.24近辺を高値にロンドン朝方には136.50台まで反落。その後は137円を挟んだ取引に終始している。株式市場、債券市場いずれも方向性に欠ける展開となっている。きょうのラガルドECB総裁の講演やあすの米生産者物価指数の発表を控えて動きにくい状況になっている。

 ユーロドルは1.05付近での取引。ロンドン朝方に1.0531近辺まで買われたが、その後は売りに押されて1.0490近辺に安値を広げた。ただ、下押しの動きは限定的。ユーロ円は144円台乗せでは売りが入り、143.60近辺まで反落も一段の勢いには欠けている。対ポンドではユーロ買いが優勢だが、前日の下げの調整の範疇にとどまっている。ラガルドECB総裁の講演待ちとなっている。

 ポンドドルは1.21台後半での取引。序盤に1.2215近辺まで買われた後は上値重く推移。一時1.2155近辺に安値を広げた。ただ、前日NY市場でのレンジからは抜け出せていない。ポンド円は東京午後に167円台をつけたが、その後は上値重く推移。足元では166.50付近に軟化しているが、東京朝方の安値には届かず。上に往ってこいとなっている。ユーロポンドは0.8620近辺から0.8640近辺へと上昇したあとは、0.86台前半での揉み合いとなっている。  

minkabu PRESS編集部 松木秀明