ややドル買い優勢、米債利回り動向にらんで 米FOMC議事録待ち=ロンドン為替概況

ややドル買い優勢、米債利回り動向にらんで 米FOMC議事録待ち=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、ややドル買いが優勢。ポンドドルは前日にの幅上昇に調整売りが入った面が指摘される。ポンド相場は昨日発表された2月英PMI速報値が強い内容だったことで買われ、ポンドドルは100ポイント超の大幅上昇となった。きょうは1.21台前半での揉み合いから次第に売りが優勢となり、1.2064近辺まで反落している。ポンドは対円では一時163円台割れ、対ユーロでもポンド売りが先行した。また、NY午後の米FOMC議事録発表を控えて調整含みの面も指摘される。米10年債利回りは3.92%台に低下したあと3.96%台まで上昇と神経質に振幅。ユーロドルは1.0660付近から次第に売られて1.0625付近に安値を広げている。ユーロ円も欧州株の軟調とともに143円台後半から前半へと下落。2月独Ifo景況感指数は91.1と前回の90.1から改善したが、市場予想とほぼ一致しており、発表時にユーロ相場の反応は乏しかった。ドル円は134.60付近から135円付近での振幅と、東京市場からのレンジ内にとどまっている。

 ドル円は134円台後半での取引。前日NY市場で一時135円台乗せとなったあとは、上値を抑えられている。東京午前には135.06近辺を高値に134.55近辺まで反落した。その後は売買が交錯しており、神経質に上下動。ロンドン時間に入ってからも東京市場からのレンジ内で取引されている。米10年債利回りが3.92%付近から3.96%付近で振幅する動きに反応した。

 ユーロドルは1.06台前半での取引。東京市場で1.0664近辺までじり高となったあと、しばらく1.0660付近で揉み合いとなった。ロンドン時間に入るとポンドドルの下押しを横目に上値が重くなり、足元では1.0625近辺に安値を広げている。米債利回りの上昇に反応する面があったようだ。この日発表された独Ifo景況感指数は改善を示したが、特段のユーロ買いにはつながらず。ユーロ円は欧州株の続落もあって143円台後半から143.33近辺に下落。対ポンドではユーロ買いが先行したが、足元では値を戻している。

 ポンドドルは1.20台後半での取引。前日の大幅上昇に調整が入っており、1.2130付近から一時1.2064近辺まで反落した。ただ、足元では対ユーロでの買い戻しもあって1.21手前水準に下げ渋っている。ポンド円は163.50付近で上値を抑えられると、ロンドン序盤に162.76近辺に安値を広げた。足元では163円付近と下げ一服。ユーロポンドは買いが先行し、0.8790台から0.8820近辺まで上昇。しかし、その後は再び0.88台割れへと押し戻されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明